Article by: Mapal (Thailand) Co. Ltd. & MEGA Tech Magazine
安定した切りくず処理により、スチール材の仕上げ加工を高い信頼性で実現
スチール材加工において安定した切りくず処理を実現するため、MAPALは新たにスチール材用チップブレーカを開発した。とりわけ、ガイドパッド付き工具を使用した仕上げ加工において、長い切りくずの生成は、加工表面品質、寸法精度、および自動化された加工工程に悪影響を与える可能性がある。また、長いチップがツールに巻き付くと、ツールが損傷する可能性がある。
新開発のチップブレーカは、まさにこれらの問題に対処している。広範囲に及ぶ FEM 分析と実際の加工テストを通して、設計および最適化された特殊ブレーカ形状により、切りくずは確実に分断され、自動化された加工プロセスで加工ラインの停止が回避できる。これらのチップブレーカは、すべての AS リード付きインデックス式インサートおよびすべての種類のコーティングに適用できる。すなわち、問題となるアプリケーションの種類に関係なく、関連するインサートを統合できるため、プロセスの信頼性は向上する。
インデックス式インサートの採用で振動のない深穴加工を実現
深穴のボーリング加工や不安定な加工条件では、振動が頻繁に発生する。この振動は加工穴の品質を低下させ、工具寿命に悪影響を及ぼす。
円弧状の切れ刃ランドを備えたマパールのインデックス式インサートによって、このような振動を抑えることが出来る。特に鋳造材の加工では、非常に良い加工結果が得られる。今回、マパールは円弧状の切れ刃ランドの技術的特性とプレスインサートの経済的利点を融合させた。インデックス式インサートの採用により非常にコスト効率の高い穴あけ加工プロセスが実現する。
円弧状の切れ刃ランドを備えたインデックス式インサートは、例えば、シリンダー穴、クランクシャフトのベアリングジャーナル穴、油圧ハウジングあるいは風力エネルギーコンバーター用のギアボックスの穴加工に使用される。円弧状の切れ刃ランドは、機械加工中に穴壁に接触し、ツールをサポートしている。穴壁によってサポートされたツールは、振動が最小限に抑えられる。このようにインサートの円弧形状切れ刃ランドは、リーマの外周丸ランドの役割を果たしている。
