このコラムでは、MEGA Tech が自信を持って提供する 超合金 – 複雑な合金構造を反映する金属合金は古くから主要なエンジニアリング材料の一つだ。これらは非常に高い高温強度を備えている故高温超合金 (HTSA) または耐熱超合金 (HRSA) と呼ばれる事もある。超合金は高い動作温度範囲で信頼できる材料を必要とするガスタービンエンジンの開発からその歴史は始まった。集中的な研究と冶金学の進歩の結果現代の超合金 (SA) は 1000°C を超える作業温度で長い耐用年数を持っている。

周知の通り今日の超合金の最大消費者は航空および船舶エンジンの製造業者だ (図 1)。超合金は医療業界においても非常に一般的であり整形外科手術の補綴インプラントに使用されている。更には超合金は様々なデバイスの重要部品に欠かせない重要材料として発電および石油およびガス産業で広く普及している。
その並外れた高温強度と耐食性は文句のない超合金の利点である。ただしその反面超合金は価格が高いだけではなく機械加工性も低く製造に課題をもたらす事もある。切りくず除去に対する材料の抵抗を特徴付け切削工具の機械的負荷を定義する特定の切削力は超合金では高くなる。主な問題は熱であり超合金場合熱伝導率は低い。通常超合金の機械加工時に発生する切りくずは切削領域から熱を放散せずまた硬化する傾向がありこれは頭痛の種となる。
ISO 513 規格によれば超合金とチタン合金は ISO S グループのアプリケーションに属する。超合金は一般的な元素分類に応じて鉄 (Fe)、ニッケル (Ni)、コバルト (Co) ベースの合金の 3 つのタイプに分けられる。この順番で機械加工性は低下しオーステナイト系ステンレス鋼と比較できる鉄ベースの合金からグループ内で最も切削が難しい材料を代表するコバルトベースの合金までと比較される。
超合金の加工効率を高める事は様々な科学的研究と技術的改善の焦点となっている。その結果SA コンポーネントの製造が大幅に進歩し、製造業においては高圧冷却 (HPC)、最小量潤滑 (MQL) などの新しい機械加工戦略とクーラント供給を削減する革新的な方法が効果的に取り入れられ更には極低温冷却の導入にも成功している。これにより超合金加工の生産性は新たなレベルに突入した。がしかし、チタン合金の場合と同様SA 加工の生産性を向上させるための重要な要素はチップを発生させるワークピースと材料層を直接除去する切削工具だ。切削工具は工具の材料とその形状を特徴としこれは作業の成功、失敗のカギとなる。
今日においてコーティング加工された超硬合金は超合金を機械加工する切削工具の最も一般的な材料だ。強度と耐摩耗性を兼ね備えた超硬グレードの開発は適切な超硬母材、コーティング組成、コーティング方法を必要とする難しいプロセスだ。この方面におけるブレークスルーの可能性は殆どなくなったと考える人々の目を覚まさせるべく切削工具メーカーは新しい効果的な超硬材種を作り続けている。更に超合金の加工において切削速度の大幅な向上を可能にするもう一つの工具材料であるセラミックスも既に積極的に使用されている。
何年か前に面溝加工用超合金およびオーステナイト系ステンレス鋼に導入された超硬グレード IC806 がISCAR のねじ切りおよびに深穴加工ラインでの採用に成功した。このグレードはサブミクロンの硬質基板と、ISCAR の SUMO TEC 技術によるコーティング後処理を備えた PVD TiAlN/AlTiN コーティングを備えている。IC806 はフレーキングやチッピングに対する優れた耐性を持ち信頼性と再現性の高い結果を維持する。

ソリッド カーバイド エンドミルと交換可能なヘッドによる超合金の加工は超微粒子母材とナノ層 PVD TiAlN コーティングを組み合わせたグレード IC902 が超高耐摩耗性を保証し工具寿命を延ばす。このグレードは難削材であるコバルトクロム合金製の人工膝関節および人口股関節への交換用デバイスの製造において非常に優れた結果を示している (図 2)。

ISCAR は窒化ケイ素、サイアロン、ウィスカ強化グレード等の様々な切削セラミックスから作られた ISO S 用途向けの製品範囲を大幅に拡大した。新規導入されたセラミックアイテムはスローアウェイチップとソリッドエンドミルの両方を補充した(図3)。

ISO 規格旋削インサート用の最新のすくい面設計の F3M およびに F3P は機械加工が難しいオーステナイト系ステンレス鋼およびに超合金用に特別設計されている (図 4)。正掬角形状により切削抵抗が低減され、スムーズな切削動作を保証し掬い面のディフレクターのセットにより切りくず処理も改善。旋削工具およびにフライス工具用のセラミック両面インサートでは ISCAR は過酷用途向けに新しい面取りおよびに複合 (面取りと丸み) 刃先条件オプションを追加。
ISCAR は新しいスローアウェイ式カッター ボディとツール ホルダーにより高圧冷却を目的としたソリューションの範囲を拡大。例えば多角形のテーパー シャンクを備えたサーマル シュリンク チャックでは中央ボアに沿ってクーラント ジェット チャネルがありツールホルダー製品ラインに補充されている。
Article by: ISCAR (THAILAND) LTD. & MEGA Tech