歯ブラシやスマートフォン、衣服の一部から、テレビ、コンピューター、キッチン用品に至るまで我々が日常的に使用する日用品の多くの一部分または全体部分はプラスチック製品である。言うまでもないが目に見えない所にある多くのプラスチック部品も自動車が運転できたり機械が動作したりするためには不可欠だ。これらのほとんどは射出成形法を使用して製造されている。これに必要な金型は通常、硬化または熱処理された工具鋼または硬化金属で作られている。特にツールがより複雑な場合にはそれらを造るのは困難である。金型の輪郭を加工したりクーラントや作動油用のチャネルや供給システムを造るために使用される機械加工ツールには強い力が掛かる。ここがプロセスの信頼性が課題になる所なのである。工具の破損は特に深穴ドリル加工の際の典型的な問題である。素材の硬度と靭性のために直ぐに出現する工具摩耗の兆候は機械加工された部品の寸法精度と表面品質に悪影響を及ぼす可能性がある。

因ってプロセスの信頼性を大幅に向上させる良質の加工ツールは特に金型の製造においてそれが例え少量であっても賢い投資なのだ。納期と品質仕様が守られ且つそのコストも適切だ。生産の要件と条件に合わせて適切な選択を行うことは容易な事ではない。特に業界の典型である中小規模の企業においては最適な加工戦略を開発するための時間とスタッフが不足している事が往々にしてある。緊密な専門アドバイザーネットワークを持つ機械加工スペシャリストWalterはこの点に関してお客様に包括的なサポートを提供する。これをしてWalterのお客様は場合によってはプロセスの信頼性とコスト効率を大幅に向上させることができる。特に深穴ドリルなどの問題のあるアプリケーションや非常に脆い材料を扱う場合には顕著だ。ユーザーは同社の100 年を超える機械加工の専門知識から恩恵を受けるだけではなく、Walter は切削工具の材料、形状、およびにコーティングのほとんどを社内で開発および製造している。経験豊富なエンジニアは特に複雑なアプリケーションであっても直ぐに解決策を見つけられる。更にWalterの特殊ツールは通常僅か二、三週間でユーザーに提供されるため厳しい納期や急な変更にも対応可能だ。

手軽に出来る深穴加工とめねじ生産
射出成形金型の製造で行なわれる最も困難な操作の一つは深穴ドリル加工であり特に多部品の金型が取り付けられるピボット ポイントでは顕著である。Walter DC 170 Supremeをパイロットドリルとして最大 30 x DC の深穴ドリル工具として使用することで多くのWalter のお客様がこのアプリケーションで成功を収めている。そのランドプレースの珍しい設計により超硬塊は切削コーナーの真後ろ、つまり最大の切削力と最高温度が発生する場所に配置される。これにより生産性を保証する正確なゾーンでドリルの安定性が向上する。傾斜した出口や交差穴の場合でも、また特に高い機械的負荷がドリルにかかる場合でも、Walter DC170 は信頼性の高い操作を提供。放射状に配置されたランドは切削加工によって発生した温度上昇を切りくずに放散。そしてドリル母材とコーティングにも高い耐熱性がある。超硬は従来のドリルよりも高温に対応でき、TiAIN/AICrN コーティング (グレード: WJ30EJ) はドリルの高温硬度をさらに高める。ドリルランドの特別な向きによりドリルは連続的にオンラインに保持されるため振動は最小限に抑えられる。その結果非常に高い寸法精度と表面品質を備えたドリル穴が形成され従来の方法を同時間使用して達成できるものとは大きく異なる。

クーラントチャンネルを機械に接続するためにこれまで使用されていたフィッティングは多くの場合同じ硬化材料に挿入する必要があった。WalterのTC685 Supreme オービタル ドリル スレッド フライスカッターは優れた加工信頼性と最高の工具寿命を実現。コア穴とねじ山およびに必要に応じての面取りは一回の操作で作成。面のフライス加工形状は軸方向の安定化力を生み出す。これによりフライス加工時の安定性が向上したわみも減少。そしてこれにより半径補正の必要性が減り工具の摩耗を大幅に遅れさせる事ができる。ねじれ角15°とM6の内部クーラントにより信頼性の高い切りくず排出を保証。これにより更に強靭な鋼や深ねじを確実に加工できる。

Article by: Walter (Thailand) Co., Ltd. & MEGA Tech