三次元座標測定機は、当初ほとんどの人が、品質検査・保証部門で使われるものと思い込んでいたため、広く活用されることがありませんでした。しかし、生産量・品質ともに、企業間競争が激化したため、国内・国際問わず、メーカーはより効率的な測定機を求めるようになってきました。 やはり、三次元座標測定機は、生産工程をより良くサポートするために使用される、テクノロジーの1つです。
AQROS Handy 3Dスキャナー、幅広い測定ニーズに対応する最新イノベーション。
現在、三次元座標測定機の技術は急速に進歩し、様々な測定技術が生み出されています。 MEGA Techは、その最新技術を紹介します。今回ご紹介する新しい三次元座標測定機は「AQROS」といいます。これには優れた特徴があります。それは、高精度・使い易さ・携帯性です。バッグひとつで現場に持ち込むこともでき、設置の手間がかかりません。電源を入れればすぐに使用でき、光沢物や黒物の検査、複雑なワークにも適用出来、最大10ミクロンの精度で測ることができます。特にline scanがより多い『AQROS Scan U』 では、細部まで正確に測ることができます。また、AQROSとパソコンの接続をワイヤレス方式にし、バッテリー電力での対応も可能にしました。ケーブルを引きずって測定ポイントを移動する必要がなくなったのです。他に、穴測定機能もあり、プレス穴を正確で迅速に確認することができるようにもなっています。
位置を検出する為の上部カメラのある『AQROS Scan Eye+』 の特徴は次になります。ワークの形状に合わせてTarget Stickerを貼り付ける必要がありません。Photogrammetryの機能が付いており、各種Markerと併用できます。
AQROS 3D Handy Scannerの両機種は、これらの特徴により、一番はじめのデザイン工程から様々な生産工程でも活用することができます。基礎となるCADデータがない場合、AQROSで取得したデータは、原型（CAD）データとしてReverse Engineeringに利用することも可能です。この機器は生産品の複雑な部分もデータ保存ができ、デザインはもちろん、Clay Modelの作成も容易になります。また、既存のデータを更新したり、修正したりして、試作の時間を短くすることもできます。
その上、生産工程でメンテナンスにも利用できます。例えば、一定期間使用した金型の摩耗や変化を確認するのに使用でき、その金型から作られる作品の品質管理にも役立っているのです。それに、プレス加工されたワークの検査などにも使えます。面倒な測定前準備はほとんどなく、現場ですぐに使うことが出来ます。
AQROS 3Dハンディスキャナーが、設計から製造までの作業ステップの要件を、効率的かつ信頼性高く、多用途的に使うことが出来る測定機であることは明らかです。製造プロセスのコストを削減するのにも役立ちと思われます。このように、AQROS 3D Handy Scannerは汎用性の高い測定器です。設計から生産まで効率よく、より精度よく測定することが出来ます。すなわち、それは生産工程でのコスト削減にもつながっていくことになるでしょう。
Specification of AQROS-Scan Eye+
Specification of AQROS-Scan U
Article by: TBTS (Thailand) Co., Ltd. & MEGA Tech