タイ産業界においてレーザースキャナーと連携したCMMアームを利用した技術が導入され、実際にタイで使用されるようになってから10年以上が経過しましたが、CMMアームとレーザースキャナーの組み合わせは広く使用されています。TBTS社製Vectorn Systemもシステム効率の向上や現在の利用者の要望に応えるため性能を向上させてきました。
New Vectoron VMC-7000M systemはポータブルCMMとレーザースキャナーを組み合わせた日本製の最新機種です。製品検査からリバースエンジニアリングに至るまで様々な工程において使用できます。
従来機と異なるこの機種の特性は、アーム内にロックする役割を持つ電子制御ブレーキを装備していることです。これにより従来より安心安全に使用することができます。さらに、バッテリー駆動が可能でWifi経由でパソコンに情報を転送することもできます。
作業に合わせてスキャナーヘッドを選ぶことができます。速度400Hzのラインスキャナー(Raptor Eye2)は640,000点/秒のデータ収集が可能です。このモデルを使用することで1平方メートルの広さを数秒でスキャンすることができます。
精度が求められる場合や複雑部品の測定には、多彩なモードを搭載したフライングドットスキャナー(APIスキャナー)を選ぶことであらゆる用途で活用できます。最大周波数100Hz、データ収集150.000点/秒、最小ポイント間隔0.015mmのフライングドット方式で最速のスキャナーです。
フライングドット技術は各測定点における光源の強さを調整することでスキャン及びデータ処理を行います。そのため、金型や光沢のある部品、光沢のある黒など様々な色の部品であっても一切スプレーに頼らずスキャンすることができます。スキャンラインの長さや精度も部品に合わせて5段階に調節可能です。例えば、速さが求められるシンプルな部品、部品の縁などの高い精度が求められる場合などです。すでに述べたように、多彩なモードで複雑な部分でもスキャンすることができ精度が高いため、様々な用途に活用できます。