Article by: FARO & MEGA Tech Magazine
接触式および非接触式ポータブル測定技術と言えば、正確かつ信頼性の高い測定精度及び測定時間の短縮に考慮するでしょう。特に自動車産業ではFARO QuantumS ScanArmが品質検査プロセスのニーズを確実に満たした1つの技術です。伊藤レーシングサービス株式会社が理想的なQUANTUMSCANARM®の接触/非接触型のポータブル3次元測定機と一緒に実体験しましょう。
伊藤レーシングサービス株式会社の本社は愛知県岡崎市にあり、日本の自動車メーカーの試作部品や先行研究品の試作、モータースポーツ用パーツの製作などを手がける委託製造メーカーです。
伊藤レーシングサービスで、過去には複雑な形状の部品測定および検査プロセスの複雑さを軽減するために、以前からFARO製の3次元測定器を活用したことがありました。2017年に導入したアーム型3次元測定器FARO QuantumS ScanArmなどの新製品を増設しました。
伊藤レーシングサービスが重視したのはFARO製Quantum ScanArmの使い勝手の良いことの特徴が本モデルを選択する際に重要な要素です。「Quantum ScanArmは従来器に比べ、使い勝手がよけれっば作業は早く、結果もすぐに出ます。また、FaroArm Platinumとの比較デモによる精度は、はるかに素晴らしいものでした」と語りました。(棚橋専務)
伊藤レーシングサービスは、QuantumS ScanArmを現在、生産グループの検査室に設置し、接触用途として治具や組み立て前の製品、観客からの支給品、自社による完成品などの測定に活用。非接触用途ではプレスのパネルや自動車ボディーなどの迅速な測定に役立てています。
レーザースキャンによる取得した測定結果とCADデータとの比較照合
後で使える生きたデータが作りやすい
FARO QuantumS ScanArmの導入効果について、棚橋専務は「スキャナーの活用で、今まで測定できなかったものに対応できるのが何より。自分たちが彫った金型の数字を四十データと比べたり、プレスした製品と比較検討したりできるので、製品の良し悪しが客観的に分かるようになりました。もしも悪ければ、どこをどう直せばよいのかを話し合い、先方に提案することもできます」と評価します。
FARO QuantumS ScanArmによる簡単に測れるようになった精度50μ公差
「精度が倍以上になり、これまで不安だった機何公差がきちんと出せるようになったので『数字が出せない』ということがなくなりました」(山下悠司グループ長)。FARO QuantumS ScanArmの精度は従来器に比べ、はるかに向上しており、従来器では難しかった精度にも対応できるようになりました。FARO QuantumS
ScanArmの活用で、車の部品5台分の測定時間が60分から30分に半減するなど、伊藤レーシングサービスが重視するスピーディーな対応にとって、欠かすことのできない測定器となりました。
測定時間半減のカギはこれまでFARO Gage-PLUS と FaroArm Platinumが、それぞれの機種特性に応じて別々にしていた作業をFARO FARO QuantumS ScanArmが「良いとこ取り」して1台でできるようになったことです。

伊藤レーシングサービス株式会社は新たなプロジェクトとして、環境問題に狙いを定めました。炭化炉や焼却炉をはじめ、水混合燃焼システム「WCCS」、低燃費ハウス加湿器「カットエネ」、刈払機用安全草刈りブレード「ブレードレスロータリーブレード」など異業種製品の製造でも3次元測定器は活躍するでしょう。扱う機械の種類が異なっても、スピーディーな対応と柔軟性は変わりません。複数台のFARO QuantumS ScanArmが稼働すれば、事業は一層加速するはずです。