製造業の安定さをささえる革新的な最先端精密計測技術。こうした中、ミツトヨのMACHシリーズ三次元測定機は、24時間稼動を前提とした設計により安定稼動と優れた耐久力を実現しました。
インラインCNC三次元測定システム「MACH シリーズ」
MACHシリーズは、ミツトヨのインラインCNC三次元測定システムであり、工場で24時間稼働するための要件を満たす構造設計です。安定して稼働するための優れた耐久性、測定時間の大幅な短縮、 幅広い温度環境下での精度の保証、セキュリティ、および保守の容易さを考慮しています。 その証拠は、当シリーズが、特に国内外の自動車業界において信頼と実績を確立しているという事実です。

MACH-Vは、パワートレイン生産ラインにおける一連のゲージ測定に置き換わる、フレキシブル計測システムです。 高加速度、高速でのプローブ移動により、高スループットの測定が可能になります。
最大駆動速度866 mm/sの高速駆動
駆動速度だけでなく、加速度 (8,770 mm/s2)、測定速度(接触する瞬間の速度:20 mm/s)ともに優れた縦形インライン対応三次元測定機です。測定時間短縮が求められるインライン・ラインサイドでの自動測定システムとして、また専用機やゲージの代用システムとして、総コストの削減に貢献します。
省スペース設計で製造ラインへの設置が楽
加工機間への設置を考慮し、当機の幅寸法は従来機と比較して15%小さくなっており、ライン長の短縮に貢献します。また、前後左右からのオープンなアクセスで、ワークの搬送ルート配置の自由度が向上しています。
幅広い温度範囲 (5 – 35oC) にわたる精度保証
測定に適用されるリアルタイム温度補正と原点設定により、広い周囲温度範囲において優れた精度 (20oCの場合を基準とする) が保証されます。以下のグラフは、30oCを超える範囲で精度を維持する上でのスキームの有効性を示しています。
防塵性能の向上
当シリーズは、駆動系および測長ユニットを機械上部の防塵ケース内に配置することで、耐防塵性が向上しています。制御装置およびPCも防塵ラック内に設置しています。
メンテナンス性の向上
メンテナンスし易い構造、ならびにエアを使用せずに稼働することで、メンテナンス上のトラブル発生機会が減少します。
重心駆動で高速および高精度
三次元測定機スライダのコンポーネントが、複合重心からオフセットされた力によって駆動される際、回転を誘発するトルクが生成し、これが精度を低下させます。このトルク生成を防ぐために、MACH-Vシリーズでは、センター重心駆動方式を採用し、特に高駆動加速度条件下でスライダの重心から直接駆動力を適用することにより、スライダの回転を最小にできる理想的な駆動を実現しています。
当技術により、一般的な三次元測定機に比べ、精度劣化を最小限に抑えて高速測定することが可能となっております。
インライン測定に必須の、ワークの温度補正
一般に製造の間では、ワークの温度は加工や洗浄により、測定機の温度とは異なっており、また常に変化しています。
インラインでの稼働を支援するためには、こうした温度変化によりワークの寸法が変化していても、測定機は正確な測定 (20oCの場合を基準とする) をし続けなければなりません。
下記のグラフは、MACH-Vシリーズ測定機 (20oC) にて、40oCから20oCに冷えていく過程にあるワークを測定した場合に得られた、高度の補正を示しています。
測定室から外に出た、高速インライン三次元測定機
工場で24時間稼働するために測定機に求められる絶対要件は、安定して稼働するための優れた耐久性、測定時間の大幅な短縮、 幅広い温度環境下での精度の保証、セキュリティ、および保守の容易さを考慮した構造設計です。MACHシリーズはこれらの厳しい条件を満たすミツトヨのインラインCNC三次元測定システムです。
その証拠は、当シリーズが、特に国内外の自動車業界において信頼と実績を確立しているという事実です。

当機は駆動速度、加速度ならびに測定速度の向上により、高いスループットを達成する横形CNC三次元測定機です。省スペースと耐久性の特性により、ラインサイド/インライン設置に適合します。
最大駆動速度1,212 mm/sの高速駆動
駆動速度だけでなく、加速度 (11,882 mm/s2)、測定速度 (接触する瞬間の速度:30 mm/s)ともに優れた横形インライン対応三次元測定機です。測定時間短縮が求められるインライン・ラインサイドでの自動測定システムとして、また専用機やゲージの代用システムとして、総コストの削減に貢献します。
省スペース設計で製造ラインへの設置が楽
当シリーズは、加工機間への設置を考慮した横形三次元測定機からなります。横軸設計により、加工機が用いるのと同じワーク取扱および搬送ルートが使えます。
幅広い温度範囲 (5 – 40oC) にわたる精度保証
測定に適用されるリアルタイム温度補正と原点設定により、従来の三次元測定機よりさらに広い周囲温度範囲において優れた精度 (20oCの場合を基準とする) が保証されます。以下のグラフは、スキームの有効性を示しています。
防塵性能の向上
当システムは制御ユニットおよび測定用PCを組み込んでおり、24時間稼働を目標とした設計により優れた耐久性を達成しています。
メンテナンス性の向上
メンテナンスし易い構造、ならびにエアを使用せずに稼働することで、メンテナンス上のトラブル発生機会が減少します。
非常に高いスループット
下表は、標準的な三次元測定機 (CRYSTA-Apex Vシリーズ) およびインライン三次元測定機 (MACH-V9106およびMACH-3A653) でトランスミッションケースを測定した値の比較を示しています。 MACH-VおよびMACH-3Aのスループットは非常に高くなっております。

MACH Ko-ga-meは、スタンドアロンでも、ワークセルと組み合わせても使用することができます。 必要に応じ、補助X軸にワークピース即ち子亀を取り付けることにより、子亀のXストロークを超えるワークを測定できます。

状態管理から予知保全まで。
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ミツトヨは、製造工程情報を中央集中管理するネットワークを用いる新機能を開発しました。MeasurLink (メジャーリンク) ソフトウェアパッケージは、リアルタイムで測定データを収集分析することにより、不良部品の防止に役立ちます。測定機の稼働状況を示すステータスモニター (SMS、即ちスマート測定システム)、ならびに測定機自体の物理的状態を示すコンディションモニターにより、測定精度維持、生産性向上、および保守管理の改善に貢献します。
Article by: Sumipol & MEGA Tech